ベルリンを題材にしたブログの最高峰、 中村真人さんの『ベルリン中央駅』がリニューアル!

『素顔のベルリン』『ベルリンガイドブック』の著者、中村真人さんのブログ、『ベルリン中央駅』が、2015年8月1日で10周年を迎え、ドメインも新たにリニューアルしました!

http://berlinhbf.com

ベルリンを題材にしたものの中では質、量ともに文句なしに最高峰のブログです。

僕は新ブログのデザインをお手伝いし、妻の美穂子がロゴのデザインをしました。


目次

ベルリンに関する情報の一大アーカイブ

『ベルリン中央駅』はブログという形態をとってはいますが、もはや個人ブログを超えた“一大アーカイブ”です。

2005年8月のスタート以来、今日に至るまで中村さんによって書かれた記事の総数はなんと1000ポスト以上。そして、その内容も文化、歴史、時事ニュースから、中村さん自身のベルリンにおける些細な日常まで、多岐にわたる情報が詰まっており、百科事典にも負けない充実度なのです。

Web上において、ベルリンの日本語の情報の大半は『ベルリン中央駅』のなかにあるのでは?と思ってしまうほど(もちろん実際はそんなことないですが)、ベルリンに関して検索すると(少なくとも、歴史とか建築とかに関しては)検索上位に『ベルリン中央駅』の記事が上がり、特に2年半ほど前にベルリンに住み始めた頃、街で見かけて疑問に思ったことを帰宅してから検索してみると、たいてい『ベルリン中央駅』が表示され、そして僕が知りたかったことに全て答えてくれたものでした。

そういうわけで、僕がこのベルリンという街を大好きになった経緯の一端としてブログ『ベルリン中央駅』の存在は非常に大きかったのですが、いろいろとご縁があってその後中村さんご夫妻と親しくおつき合いさせていただくようになり、つい最近になってブログの今後についてご相談を受けた際に、せっかくなので僕ができる限りのことをして『ベルリン中央駅』を、それ自体の魅力はそのまま残しつつ現在にふさわしいスタイルにリニューアルさせたい…という旨を率直に伝えたところ快諾してくださって今回のリニューアルが実現しました。

僕としては、一読者であり一ファンだったので、このような形でリニューアルに全面的に関わらせていただき、本当に嬉しかったです。

ブログ『ベルリン中央駅』の魅力

読み物として楽しめる

中村さんはベルリンのガイドブックの著者として知られているだけあって、ベルリンという街の文化や歴史に関する膨大な知識をお持ちで、また彼のベルリン観光ガイドも非常に好評なのですが、彼の魅力はそれだけではありません。なんと言っても文章そのものが非常に“読ませる”のです。

それもそのはずで、近年中村さんは観光に関する仕事にとどまらず『考える人』や『AGORA(JAL会員誌)』、『世界』等の媒体で多数執筆を手がける“ノンフィクション作家”なのです。その中村さんが表現力豊かに綴るベルリンの風景や日常は15年もベルリンに住んでいらっしゃるとは思えないほど新鮮な好奇心に満ちていて、いつの間にかこの街に慣れて日常化してしまった景色の素晴らしさを再認識させてくれます(僕はまだ3年も住んでないのに…)。そしてその、言わば“ベルリンの魅力を抽出した文章”は、ベルリンに住むものにとってだけでなく、ベルリンが好きな人やまだベルリンを訪れたことがない人にも、この街の雰囲気やにおいや音を伝えてくれるものだと思います。

写真も素晴らしい

また、中村さんの隠れた(?)才能として「写真のセンス」があります。

驚くことに彼の著書に掲載されているほぼ全ての写真は彼の撮影によるものです。僕はその技術もさることながら、構図を切り取るセンスにいつも感心しています。カメラや機材の技術は努力すれば誰でも身に付くものですが、センスだけはその人が幼いころから見てきたものや経験してきたことの蓄積の結果なので、一朝一夕の努力で磨くことが不可能なのです。この点において、中村さんが切り取るベルリンの風景はいつも素晴らしく、昨日撮った写真にさえ懐かしく旅情をかき立てられるおもむきを感じます。

ブログ中には、中村さんが10年にわたって切り取ってきたベルリンという街の歩みが惜しげも無く掲載されています。

僕のお気に入りの記事

僕はベルリンにきたばかりの頃に、この『ベルリン中央駅』の全記事を読破しました。『ベルリン中央駅』読者は数多いとは言え、短期間に1000記事を一気に読破した読者はそれほどいないのではないかと思います。というわけで、せっかくなのでこの機会に僕のお気に入りの記事をいくつか紹介したいと思います。

『ベルリン天使の降りた場所』シリーズ

ベルリンを題材にした有名な映画『ベルリン・天使の詩(うた)』(1987年)のロケ地を中村さん自身が訪ね、その場所や建築などの今の様子や歴史について書かれているシリーズです。可能なら、映画を観ながら、そのシーンごとに記事を読んで…という風に楽しむと、非常に理解が深まって楽しめると思います。中村さんがこのシリーズを書き始めようと思った動機を引用します。

この映画を初めてじっくり見て、そしてヴェンダースの文章を読んで、私は「ベルリン・天使の詩」が撮影された場所をできる限り訪ねてみたいと思った。奇しくも、あの映画が撮られてから今年でちょうど20年が経つ。ヴェンダースは「この街にはもはや当時の面影がまったく残っていない」と語っているが、本当にそうなのか自分の目で確かめてみよう。ひょっとしたら、ベルリンの「比類なき記憶」の一端に触れられるかもしれない。

というわけで、今年の夏は暇を見つけては、地図やその他の情報を頼りに映画の舞台となった場所を探し歩いて回った。私なりにいろいろな発見があった。まだ訪れていない場所ももちろんあるが、これから少しずつご紹介していこうと思う。

それでは、ベルリンの記憶を辿る、また新たな旅に出ることにしよう。

「ベルリン・天使の詩」1987 | ベルリン中央駅

『ホテル・ボゴタ 最後の記録(1)〜重層的な時間を持つ空間』

西ベルリンの歴史あるホテル「ボゴタ」閉館を偲び、中村さん自身が最後に宿泊してその時の様子や記憶をつづった記事。同年、ボゴタの近くにオープンしたアップルストアに浮かれている僕と対称的に、ボゴタの閉館を憂う中村さんの記事を見て、ベルリンが持つ歴史の深さをかいま見た気がしました。

発掘の散歩術(47) -壁の道に沿って走ろう!-

昨年、僕ら夫婦と中村さんの3人で決行した「ベルリンの壁サイクリング」の記事。冒頭の写真に小さく写っているのは僕ら夫婦です。この日のことは僕もこのブログに書いています(→コチラの記事)。ベルリンの壁サイクリングはまだ完結してなくて、お互い忙しくてなかなか続きができてないのですが、いつか続きを一緒に走ってゴールしたいと思います!

10年分の感謝、ひとまずのお別れと新しいスタート!

そして、今日更新された最新の記事にして、新ブログ最初の記事。 僕がこのリニューアルに関わらせていただいたからということもありますが、それを抜きにしても、このブログと10年という歳月に対する中村さんの想いがこもっていて、何かグッと来るものを感じました。

まとめ

以上、ブログ『ベルリン中央駅』の紹介でした。

ベルリンに関心がある人、旅行で来られる予定がある人は是非チェックしてみてください。必ずベルリンの新しい魅力を発見できると思います!


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コメント

コメント一覧 (2件)

  • 高田げんき様、美穂子様
    横須賀の中村順子です。
    その節は高田さんご夫妻にはお世話になり、ありがとうございました!

    この度はブログの移行のお手伝いをしてくださり、嬉しい思いでいましたが、歴史を紐解くような素晴らしい紹介文を書いてくださり、これまた感謝感激です!

    真人からは、高田ご夫妻はパソコンに強く、何かとお世話になっていると聞いていましたが、この移行はご苦労もあったかと思います。
    本当にありがとうございました!

  • 中村順子様

    こんにちは。コメントありがとうございます!
    先日は我が家にきていただきありがとうございました。いろいろ話せて楽しいひとときでした。

    ブログ『ベルリン中央駅』の移行作業、たいへんではありましたが、楽しく作業できました。なにより文中にも書きましたが、中村さんの文章にいろいろと教えていただいてこの街を好きになったので、このような形で関わらせていただいて10周年の節目を共有できたことを嬉しく思います。

    すでにたくさんの読者の方々に愛されているブログですが、よりいっそう多くの人に見ていただけるように今後もお手伝いさせていただきたいと思います。

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