ベルリンでインターン中のスーパー大学生、 高橋かずきさんにいろいろ聞いてみた(後編)【海外インターン|企業|フリーランス】


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留学の動機

“本当は海外進学をしたかった”

ゲンキ: 「トビタテ!留学JAPAN」を知る以前から留学をしようっていう気持ちはあったんですか?

かずき: はい。留学っていうか、そもそも高校時代アメリカの大学に進学をしたかったけど諦めて国内の大学に進学した…っていう経緯があるんです。諦めた理由は主に経済的(学費)な理由です。

ゲンキ: なるほど。特にアメリカの大学は、学費がめちゃくちゃ高いですからね。

立命館大学を選んだ理由

“国際系と情報系が充実していて、僕の「英語とIT」っていうキーワードにマッチすると思って”

ゲンキ: 国内の大学の中で立命館を選んだ理由は?

かずき: 関東の国公立とかも志望していた中で関西の志望校って立命館だけだったんです。っていうのも、高校の時に写真が趣味で、写真撮るために新潟から大阪京都を旅行して周ったことがあって、そのとき「京都ってすごい雰囲気いいな〜!」って感動したんです。そういうのもあって京都周辺の大学も受けたいって思っていろいろ調べたら、立命館は国際系と情報系のプログラムが両方充実してて、特に今在籍してるのは“情報理工学部”っていう学部なんですけど、情報系の学部を持ってるのは珍しいんです。学科としてはけっこうあるんですけど。なので「国際と情報」って、僕の「英語とIT」っていうキーワードにすごいマッチするな…って感じて最終的に選びました。

ゲンキ: 立命館大学に入ってみた印象はどうでしたか?

かずき: 期待以上に良かったです! 日本国内の私学にしてはグローバリゼーションに積極的に対応してるし、学生数も日本で3番目に多いのでいろんな人に会えるチャンスもあるし、学校の財政も余裕があるのでプログラムも充実していますし。西日本で意欲のある学生さんにとっては立命館はロケーション的にも良いし、おすすめだと思います。

一方で僕自身もスタートアップとか関心が強いので、どうしても日本のスタートアップとかミートアップとかが集中してる東京を意識してて「東京の大学も良かったな…」って時々思ってたんですけど、もう海外インターン始めたころから、関東か関西かなんてどうでもよくなっちゃいました。

ゲンキ: かえって東京が遠い方が、東京を飛び越えて海外に目がいきやすいっていうのもあるかもしれませんよね。グローカルって言葉みたいに。

「トビタテ!留学JAPAN」プログラムを知った経緯

“学部にかけあって僕専用の「情報理工プログラム」っていうプログラムを学内に作ってもらいました”

それで国内の大学に進路変更して、その中で交換留学とか出来たら…って思ってたら、このプログラムを知って、それで応募したんですよ。

ゲンキ: じゃあ、何かチャンスがあれば…って感じで大学に入ってからずっとアンテナ張ってた感じだったんですね。

かずき: 特に、大学1年の時に学内の課外カリキュラムでTOEIC講座があって、学内で一番点数の高い海外ビジネス英語のクラスで、就活の終わった先輩方に囲まれて通年受講したんです。こういった講座を受講される先輩方は国内とか外資の大企業に行く方が多くいらして、そういう先輩方から海外インターンっていう選択肢があるってことを知って意識し始めて、その後たまたまこのトビタテのプログラムを知って、「これだ!」って思って応募したんです。

ゲンキ: もちろんそれなりに厳しい審査とかがあるわけですよね?

かずき: 僕のときはプログラム自体の倍率は5,6倍だったんですけど、申し込むまでのプロセスもたいへんで、留学計画書もかなりの量を書かないといけませんし、内容も具体的に「2015年XX月XX日までに、XXの会社でX日間インターンする」って感じで明確にして、しかも現実性が問われるので、例えば僕みたいにインターンをする場合はインターン先の受け入れ証明などももらって提出する必要があって…。そういう諸々の書類を、いったん大学に提出して精査してもらって、それがOKだったら文科省に提出してもらう…っていう流れでした。

ただ、僕の大学(立命館)だけは特殊で、当時インターンのための休学を認めてくれなくて、インターンをするにしても大学内の留学プログラムを使わないと申し込みを許可してもらえなかったんです(現在は休学も認可)。なので、学部にかけあって僕専用の「情報理工プログラム」っていうプログラムを学内に作ってもらって、それによって単位は出ないけど留学扱いということにはしてもらえることになって、それでようやく文科省にも応募書類を提出できた…っていう苦労もありました。

ゲンキ: そうやって大学側とも交渉してまでこじ開けた道だったんですね! それはすごい…。

かずき: はい。学部職員の方々には本当にお世話になりました。おかげで1年留年しないで済みますし、4年の大学生活の数ヶ月をこうしてベルリンを始めとした海外で貴重な経験ができて本当に良かったです。

ゲンキ: しかもトビタテ1期生ですしね。すごいですよね。

かずき: 1期生勝ち取りたくて頑張った部分もありましたね(笑) 

“(これからトビタテに申請する方は)自分で全部プログラム作ると良いよ!”

ゲンキ: で、2期生も既にこの春くらいから留学がスタートしてて、3期生も決定しつつある…っていう時期だと思うんですけど、4期生、5期生以降になる可能性がある人たちに何かアドバイスとかありますか?

かずき: しんどいけど、自分で全部プログラム作るのが良いよ!」ってことです。っていうのは、斡旋業者さんにお願いするのも便利で良いのですけど、インターンとかであれば、自分で直接連絡して面接してもらって採用いただいて…ってやった方が良いと思うんです。このプログラムが普通の留学と違うのは、ホームステイするとしてもステイ先も自分で探して決めなきゃいけないし、飛行機のチケットも自分で取るし、全部マネジメントするっていう点で、正直かなりたいへんなんですけど、でもそれをやることで得られる経験はすごい大事だと思ったんです。業者さんに頼んでしまうと、面倒なプロセスが結構ショートカットできちゃうんですよね。でも、とにかくその辺は最低限の英語力とネットリテラシーがあれば自分で全部できるはずなので、頑張ってみて欲しいですね! 絶対生命力がつきます。

ゲンキ: 僕、一連のプログラムへの申請の話を聞いていて思ったのは、外国でビザを取るときの手続きにすごい似てるんですよ。そういう意味では“バーチャルビザ申請”みたいな感じもあって、たしかにかずきさんが言うように、それ全部ひとりでやり切ったら海外で生き抜くための生命力がすごいつくと思いますよ。そういう意味でも良いプログラムかもしれませんね。

かずきさんから見て、この(トビタテの)プログラムに関して感じる改善の余地とかってありますか?

かずき: 逆に今「良いな!」って感じてる部分なんですけど、トビタテの1期生のコミュニティがあって、FBグループとかですごい交流できるんです。そういうのは2期生にもあって…、それでそのコミュニティの中に「ヤドカリ」っていう宿を借りれるプロジェクトが始まってて、僕もNYに行ったときはそのヤドカリを通して、NYに留学しているトビタテの仲間の部屋に泊めてもらったりして、あまり面識も無いのに、訪ねていけば受け入れてもらえる関係ができてて助け合うことができてるんです。

なので、プログラム自体の改善っていうのは特に無いんですけど、2期生、3期生ってトビタテの留学生の人数が増えるにつれて、そういう助け合えるコミュニティの規模がどんどん大きくなっていって欲しいなって思ってます。

東京オリンピックについて

“日本人は東京オリンピック開催までにある程度の英語力を身につけておくべき”

ゲンキ: そもそもこの「トビタテ!留学JAPAN」っていうプログラムは東京オリンピックを意識して発足したそうですけど、かずきさん自身は東京オリンピックに関してどんな考えを持ってますか?

かずき: まだ具体的なビジョンは無いですけど、やっぱり日本人として何かコミットして貢献したいっていう気持ちは強いです。

同じトビタテのプログラムで留学している仲間の中には「東京オリンピックに向けて日本のリゾートを開拓したい」って言って、オーストラリアのゴールドコーストに行ってリゾート系の観光学を勉強している方もいて、そういった考えをもつ方々はけっこういらっしゃるんです。そういう意味で、プロジェクトとしては東京オリンピックに向けて、確実にプラスの方向ですでに作用しつつあるのは感じてます。

個人として思うのは、ちょっと話戻っちゃいますけど、外国人の選手とか観光客の方たちが日本に来て、現状みたいに「英語使えない」っていう環境ってすごいストレス感じると思うんです。僕の経験だと、ドイツはすごい英語が通じるから安心なんだけど、トランジットで寄ったロシアとか、留学で行った中国の一部とかは全然英語が通じなくて、すごいストレス感じたんですよ。でも考えてみれば今の日本って残念ながらそれに近い状態なので、やっぱりほとんどの日本人が2020年の東京オリンピック開催までにある程度の英語力を身につけておくべきって強く思ってて、そのために何かしら貢献できたら、とも考えています。

ゲンキ: 同感ですね。「おもてなし」も良いけど、その前に英語力上げるべきですよね。っていうか、日本人の英語力向上が一番のおもてなしかも。

かずき: そうですね(笑)

 

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