タバコやお酒をやめて良かった8つのこと【スパッと禁煙禁酒】

さて、数回にわたってタバコやお酒をやめた理由やその方法論について書いてきましたが、まとめとして「タバコやお酒をやめてよかったこと」を書いてみたいと思います。


目次

タバコをやめて良かったこと

① 健康的になる

もうタバコを吸ってるときは、テレビや本で「肺ガン」という言葉を見るたびに当事者意識全開で反応してました。「いつか自分もタバコが原因で肺ガンになるのでは…」と心のどこかでおびえてたんですね。もちろんタバコをやめたからといって肺ガンに絶対にならないワケではありません。しかし「肺ガンにならないためにできる限りのことをしている」という納得はあります。なにごとにおいてもそうですが、「やれるだけのことをやってダメだったら納得できる」と僕は考えています。

また、ガンに限らずタバコは他にもいろいろな健康被害をもたらします。動脈硬化とか、そこまで深刻じゃない例としては薄毛とか。僕は20代のころは「40くらいになったら髪が薄くなるかも」と覚悟していたものでしたが、今年39歳を迎える今も全くその兆候はありません(むしろ20代の頃より髪が多く感じる)。その理由のひとつはタバコをやめたことかもなーと思ってます。

あと、僕は今や週に何度か10km以上ジョギングするほどのランナーですが、そこまでしなくてもタバコをやめるだけで息が切れなくなります。ちょっと待ち合わせに遅刻しそうで駅まで走るときなど、いちいち息がきれたりバテたりしない体は、非常に便利です。

② 食事がおいしく感じるようになる

これは誰もが言うことですが、本当です。たまに「よく食事がおいしくなるっていうけど、そんなことない!」と否定している人がいますが、たぶんその人はタバコに関係なくもともと味音痴なんじゃないかと思います。

僕の場合の話ですが、タバコをやめてしばらく経ったころ、母が夕飯のしたくをしている時にキッチンに行ったら“子どもの頃に嗅いだゆうげの香り”がしたんです。みそ汁の出汁のにおいとかそういうものだと思うんですが、最初は何故そんな懐かしい香りがするのか分からなかったのですが、しばらくして理由がわかりました。実はその香りそのものは毎日僕の家に漂っていたにも関わらず、僕の嗅覚がタバコによって鈍くなりすぎて感じられなくなっていただけだったのです! タバコをやめてしばらく経ったことで、嗅覚が回復して繊細な出汁の香りまで数年ぶりに感じられるようになったことで、毎日当たり前にそこにあったものを勝手に懐かしく感じただけだと気づいて、僕は愕然としました。

それ以来、僕はこれを「味やにおいの解像度」と呼んでいるんですけど、少なくとも僕の場合は数年間タバコを吸っただけで解像度がものすごく低くなってしまい、極端に言うと「甘いか塩っぱいか」くらいの大まかな味の違いくらいしか感じなくなってたのです。もちろんその時はそんな自覚はありませんが、あとあとになって思い返してみれば、喫煙者だったころは高級そば屋の蕎麦もマクドナルドのハンバーガーも正直言ってありがたみがそれほど違わなかったんです。それが、煙草をやめて味覚や嗅覚が回復してからは「マクドナルドのハンバーガーは3段構造の味」くらいなのに対して、「ちゃんと出汁を取ってるそば屋の味は20段構造!」みたいに、解像度が高くなって味の細部を楽しめるようになったので、ありがたみも当然変ってきました。

タバコを吸い続けてこの味の細やかさを失ったままだとしたら、どれだけもったいないことをしていたんだろう…と思って、ちょっとゾッとしたのを覚えてます。

③ 他人からの印象が良くなる

これは一般論ですが、タバコを吸わない人は、時として喫煙者であるだけで悪印象を抱きます。しかし、一般的にその逆はほとんどありません。「あいつはタバコを吸わないなんて、とんでもない」と言う人、見たこと無いですよね? ということは、相対的に他人からの印象が良くなるわけです。僕は概して他人からの評価はそれほど気にしない方ですが、よけいなことをしてよけいに印象を悪くする必要も無いと思っているので、禁煙して印象が良くなる分には非常に喜ばしいことだと考えています。

④ “今”を100%楽しめるようになる

タバコに関しては、意外とこれが一番大きいかもしれません。

タバコをやめて気づいたのですが、喫煙者だったころの僕は“今”を100%楽しめていませんでした。これはどういうことかというと(たぶん説明すれば喫煙者は理解できると思いますが)、たとえば大好きな映画を映画館で観ているときでも、クライマックスのシーンになると「あ、この映画そろそろ終わりそうだから、たぶんあと20分くらいでタバコが吸えるぞ。いや、エンドロールを見なければ10分ちょいかも…」と無意識に脳が考えだすのです。映画だけでなく、飛行機に乗っているときも着陸時の上空からの景色もそっちのけで「あと10分で吸える」とか、美術館とか恋人の部屋とか、とにかく本来は“その瞬間を100%楽しむための時間”でさえも、脳の5%くらいは「次はいつ煙草を吸えるか」を常に考えてしまっていて、楽しみきることができていませんでした。これは逆に言えば楽しい時間さえも“タバコを我慢しなくてはいけない時間”としてストレスに感じているということでもあり、そんなもったいない話は無いのです。

そんなことを気づいたのはタバコをやめて、すっかり脳が禁断症状から解放されたあとの話ですが、これも気づいたときには心底ゾッとしたものです。

お酒をやめて良かったこと

① 健康的になる

タバコと同様ですが、お酒の場合は当然負担がかかる場所(臓器)が違うので、禁酒によって違う場所が健康になります。肝臓とか膵臓とか。あとは、前の記事にも書きましたが、血液検査の数値等も良くなります。

僕くらいの年齢になると「人間ドックで血液の数値がヤバくて、酒の量を控えろって医者に言われた」と言ってだましだまし酒を飲んでる人もけっこういますが、いっそのこと一定期間でもすっぱりやめてしまえば、数値の悪化におびえることも無く清々しく日々を過ごせるのでは?と思ってしまいます(もちろん他人がどういう判断をしようが勝手なので、そこまで口出ししませんが)。

また、タバコ同様お酒も薄毛の原因になるらしいので、お悩みの人は一定期間やめてみるのも良いかもしれません。

② 太りにくくなる

お酒をやめて1年くらい経った時にふと気づいたのですが、お酒を飲んでたころと比べると同じ量の食事をしても圧倒的に太りにくくなってるのです。同じ量のつもりで飲酒してたころは無意識にもっと食べていたということかもしれませんが、とにかくお酒をやめてからは食事の量を特別意識しなくてもそれほど太らなくなりました。

さらに“太りにくい”だけでなく“痩せやすい”気さえします。正確なデータは取っていませんが、同じ距離をランニングしても体重が減りやすく、身体が締まりやすくなりました。

また、ランニングやサイクリングに関して言うと、(以前の記事にも書きましたが)血液中にアルコールが残っている時はパフォーマンスが上がりにくかったのですが、そういう状態が一切なくなったので常に良いコンディションで有酸素運動を楽しめるようになりました。

③ たくさん仕事したり遊んだりできる

これも前の記事に書いた通りですが、お酒を飲まないことで外食して帰って来たあとも全開で仕事できるようになったので、仕事の生産性が圧倒的に上がりました。特に僕のようなフリーランサーの場合、仕事をする時間やスピードがそのまま収入に比例するので、当然収入も上昇しました(まあ、これは禁酒の影響だけによるものとは言えませんが)。

また、効率的に仕事を進めて短い時間(日数)で作業を終えることができるので、結果的に休みを取れる日数も増えて、旅行に行ったり友達と会う時間も以前より増えました。

タバコとお酒に共通してやめて良かったこと

現実の問題を直視して、解決せざるを得なくなる

タバコとお酒に共通して、僕が結果的にもっとも良かったと思ってることはこれです。

どういうことかというと、喫煙や飲酒の習慣がある人は身に覚えがあると思いますが、日常に不満があってもタバコやお酒があるとなんとなくウヤムヤにできてしまって受け入れられてしまうんです。受け入れるって一見良いことに見えますが、あえて悪く(というかストレートに)言えば“一時的に現実逃避しているだけ”なので、現実に存在している問題に対する解決にはまったくならないわけです(身も蓋もないことを言っていることは百も承知です 笑)。

たとえば、こんな感じです(あくまでフィクションです!)。

ケース1:給料が安い人の場合

タバコがある場合「くそー、会社の給料安いな。もっとお金欲しいな」(タバコ、ぷか〜)「ま、いっか! 明日からも頑張ろう!」

タバコが無い場合「くそー、会社の給料安いな。もっとお金欲しいな」(タバコタバコ…あ、禁煙したんだっけ!)「うわー、タバコ無いからストレスたまる! これは問題を根本的に解決しないと!」「やっぱり給料上げるには転職かな」「でもスキル足りないな、しかたない1年後に転職できるように今からスキルアップするか。まずはネットで情報収集だ」

ケース2:モテない人の場合

お酒がある場合「ちきしょー、彼女欲しいけど俺は全然モテないんだよな」(お酒ゴクゴク!)「あ〜気分良い! 彼女いなくても幸せな気分だぜ。今日は飲むぞー」

お酒が無い場合「ちきしょー、彼女欲しいけど俺は全然モテないんだよな」(お酒お酒…あ、禁酒したんだっけ!)「うわー、お酒無いから孤独で落ち込む! やっぱり彼女欲しいぜ」「いや、そもそも俺なんでモテないんだ? 客観的に考えると酒飲みすぎて腹が出てるのも非モテの原因の一端だな」「よーし、引き締まったボディを手に入れるために、明日から筋トレとジョギング始めるぜ!」


…みたいな感じです。ちょっと極端な例かもしれませんが、想像はしやすいと思います。

僕はいつも思うんですけど、もし僕がタバコをやめてなかったら会社もやめなかったし、もし僕がお酒をやめてなかったら海外移住もしてなかった気がするんです。それほど、タバコやお酒は一時的に脳に快楽をもたらして「まあ、いっか」という気分にさせる力があります。また、こういう言い方をすると「会社も辞めず、日本にとどまる人生だって幸せだったかもしれないじゃないか」と言われることがあります。たしかにそうかもしれませんが、僕が勤めていた会社は僕が辞めた数年後に倒産しましたし、ドイツ移住をしてからの毎日はそれ以前よりもはるかに刺激的で楽しい毎日なので、少なくとも僕の場合はタバコもお酒も会社もやめて良かったといえます。

まとめ:過去の人間が作った“快楽のレール”に乗るより、自分で“オリジナルな快楽”を作る方が楽しくて気持ちイイ

というわけで、数回にわたって禁酒禁煙についての僕の考えを書いてきました。

「お酒もタバコもやらない」というと「ストイックだね!」と言われることも多いのですが、べつにそんなことも無くて、僕は僕なりの快楽を追求した結果、そのプロセスにおいて必要なかったのでタバコやお酒をやめただけです。考えてみれば、そもそもタバコやお酒というのは僕らが生まれるよりはるか昔に過去の人間が作り出した“快楽のレール”であって、僕らが作ったわけでも何でもありません(例えるなら新卒一括採用の就職活動のシステムみたいなもの)。100年前とかならエンターテイメントが少なかったので多少身体に害があってもそういったもので非日常を楽しむのはアリだったかもしれませんが、これだけコンテンツが多様化してエンターテイメントにあふれている現代において、わざわざそんな原始的で不健康な快楽を踏襲する必要は無いのでは?というのが僕の個人的な考えです(もちろん踏襲したい人はすればいいと思います)。むしろ、健康に害がなく、建設的かつ合理的だけどもっと大きな快楽を得られる経験を自分たちの手で作り出す方がエキサイティングだと思うんですよね。

というわけで、今後はその“もっとエキサイティングな経験”を追求する記事も書いていければと思っています!


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