僕の半生 ⑤ | フリーター編| 2000年(23歳)〜2001年前半(24歳)

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大学を卒業した僕は完全にフリーターになり、ラーメン屋のアルバイトをしながら、メジャーデビューを目指してバンド活動を続けました。この時期、ご近所や親戚などからそれなりに白い目(大学出ても就職もせず親のスネかじって…的な)を向けられましたが、少年期のイジメで精神を鍛え抜かれていた僕にとっては蚊ほどにも感じず、それよりも自分のミュージシャンとしての自己実現に向けて日夜バンド活動とバイトに明け暮れていました。

このころ、僕は大学卒業前夜に買ったMacintoshに当初の想定を遥かに超えたポテンシャルを見いだし、次第にMacの魅力に惹かれていきます。このMacに関する詳細は別の機会に書きたいと思っていますが、とにかく、最初に買った中古のMac(Power Macintosh 5500/225)では既にハードウェアとしてのパフォーマンスが足りず、かと言って、最新のMacを新品で買う経済力も無かった僕は、部品やパーツをネットオークション等でバラバラに買って自作でMac(G3)を組み、ISDN回線を引いて自室と世界をつなげていろいろな情報にアクセスし、更に音楽ソフトだけでなくAdobeのIllustratorやPhotoshopなどのグラフィックソフトをインストールして、教則本を買ってきては独学でアプリの使い方を学びました。

そして、音楽スタジオで知り合った先輩がその話を聞きつけて「グラフィックソフトが使えるなら、DTP(Desktop Publishing = パソコンで印刷物のデザインやレイアウトを作ること)を手伝わないか?」と誘ってくれて、DTPデザイナーとして必要な基本スキルをいろいろと教えてくれた上に仕事を回してくれるようになりました(おそらくその出会いも濱中さんの紹介だったと思います)。それまで仕事と言えば飲食店のアルバイトくらいしかしたことが無かった僕にとって、これは非常に大きな経験で、喜々として自作Macでスーパーの広告チラシなどのデザインを作ったものでした(まだインターネットが遅い時代だったので、入稿はMOを使っていました)。現在やっているイラストレーターとしての仕事のために必要なスキルの土台は、この時に勉強しました。

一方、本命のバンド活動の方は、精力的な活動の甲斐あってそれなりに華やかな話(ギャラ有りのイベント出演等)も舞い込みましたが、結局大学卒業から1年ほど活動を続けてもメジャーデビューにつながるほどの成果はあげられず、徐々にバンド内に殺伐とした空気が流れ始め、2001年前半、メンバー間で話し合った結果、バンド活動を無期限休止する他ないという結論に至り、事実上バンドは解散となってしまいました。

インド放浪編に続く


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