2014年に観た映画 8選

2014-movie

今年観た映画の中で印象に残っているものをリストアップします。今年公開のものではなく、あくまで「僕が今年観た映画」のリストです。

『ウルフ・オブ・ウォールストリート』(2013)

いきなり去年の映画ですが、割と最近観ました。感想としては「予想していたよりおもしろかった」です。もっと金融的要素が強いのかと勝手に思っていましたが、そうではなく「80年代後半から90年代にかけてウォールストリートで大成功をおさめた男が、いかにハチャメチャな人生を送ったか」という様子を彼の自伝に基づいて描いた映画で、金・酒・女・ドラッグ漬けのぶっ飛んだ日常がテンポよく描写されているので、爆笑しながら観ることができました(ちなみに、あまりファミリー向けの内容ではありません・笑)。というわけで映画として全体的にかなり楽しめましたが、特に感動したのはレオナルド・ディカプリオの演技力かもしれません。僕は『タイタニック』の頃の彼は嫌いでしたが、『インセプション』を観て一気に好きな俳優になり(ちなみに「インセプション」は僕の好きな映画ベスト5に入ります)、今回この映画を観たことで「大好きな俳優」のひとりになりました。

個人的に思ったこととしては、この時代(というかもっと前、1970年代頃から20世紀終盤にかけて)の景気が良かったアメリカの象徴しているということ。僕自身はその時代のアメリカがけっこう好きなので(もちろん実体験はしていませんが、音楽や映画に影響を受けたので)、かなり楽しめるのですが、一方で今も我々の世界を形成している資本主義の(悪い意味での)本質でもあるなー…などとシリアスなことも考えてしまいました。つまり、現代の資本主義は「実態が無くバーチャルに増殖した市場」であり、そこでは「良いものを作る人」ではなく「口がうまい人」の方が良い思いができてしまうのです。映画と関係ありませんが、そういう点において僕が常に思うのは「地道に良いものを作る側の人間でありたい」ということであり、お金も欲しいけど「それなり」で良い、ということです(もちろん、こういう富豪と比べて…という話ですが・笑)。資本主義論は常日頃あれこれ考えているので、そのうちブログ記事にまとめてみたいと思います。

『her/世界でひとつの彼女』(2013)

ちょっと忘れかけてましたが、一時帰国をした際に有楽町のヒューマントラストシネマ有楽町でこの映画を観ました。先に感想を言ってしまうと、「それなりに面白かったけど、期待したほどではなかった」という感じでした。

もしかすると期待値が高すぎたのかもしれません。というのも、僕は過去のスパイク・ジョーンズ監督作品が大好きだからです。なので、今作も良い意味で期待を裏切るような展開でアッと言わせてくれるに違いない…と期待していたのですが、前情報無しで観たにもかかわらず、だいたい想像できる展開のままラストシーンになってしまい、なんとも不完全燃焼の気分で映画館を後にしました。それで気づいたことは、「監督としてのスパイク・ジョーンズ」が好きだっただけで、脚本家としてはそうでもなかった…ということです。

もう、これが言いたくてこの映画を紹介した節さえあるのですが、やっぱり「脚本:チャーリー・カウフマン/監督:スパイク・ジョーンズ」の映画が最高です!!! つまり、『マルコヴィッチの穴』、『アダプテーション』あたりですね。特に『アダプテーション』はスゴい! 会社員をやっていた時代(2002〜3年頃)に、映画好きの同僚に誘われて渋谷のミニシアターで観た時は「こんな映画を作る人がいたなんて!」と感動して、その後しばらくの間世界がいつもと違って見えたほどでした。

でも、『エターナル・サンシャイン』も大好きなので、もしかしたら監督がスパイク・ジョーンズでなくても、チャーリー・カウフマンの脚本なら何でも良いのかもしれません(『エターナル・サンシャイン』は別の監督)。ただ、チャーリー・カウフマン自身が監督もこなした『脳内ニューヨーク』は映画としては難解すぎるというか、かなり抽象的・比喩的・哲学的な表現が多くなってしまうので(僕自身は好きですが…)、映画としてのポップさを保つためには脚本に徹して、監督業は他の人に任せるくらいが良いのかもしれません。その中でも、やはりスパイク・ジョーンズのどこか洗練された映像の作り方はチャーリー・カウフマンの脚本と相性が良いと思います。

『コンフェッション』(2003)

というわけで、チャーリー・カウフマンつながりで『コンフェッション』も観ました。チャーリー・カウフマン脚本、監督はなんとジョージ・クルーニーです。どうなんだろ?と思ってみたところ、意外にもテンポよく面白く、最後まで楽しめました。ただ、実在の人物の自伝を基に書かれた脚本なので、カウフマン独特の哲学的なぶっ飛びが無いのが物足りないところではありましたが。

『50/50(フィフティ・フィフティ)』(2011)

『インセプション』以来、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットが好きなので観てみました。

内容としては普段好んで観る種類のものでは無いのですが、意外と楽しめました。癌を患った若者の苦悩という重いテーマ(しかも実話を基にしている)ですが、良い意味で軽く、ファッショナブルに描いている感じが新しいと思いました。個人的には、もし自分がこういう辛い状況に陥った時に、どう振る舞えば良いのか?というひとつのお手本になる映画だと思いました。

『プレミアム・ラッシュ』(2012)

ジョゼフ・ゴードン=レヴィットつながりでもう一本。これはもしかしたら去年観た映画だったかもしれませんが、他の場所で改めて紹介する機会も無いと思うので、ここで紹介したいと思います。

『プレミアム・ラッシュ』はニューヨークのバイクメッセンジャーの主人公(ジョゼフ・ゴードン=レヴィット)が事件に巻き込まれるストーリーで、映画としてはそれほど素晴らしいモノではないのですが、とにかくバイク(自転車)アクションが秀逸なので、自転車好きにオススメの映画です。僕はこれを観るとウズウズしてきて、BD-1にまたがってベルリン中を走り回ります。

『マン・オブ・スティール』(2013)

これも昨年の映画ですが2014年秋にようやく観れました。スーパーマンという題材自体はそれほど関心無かったのですが、何と言ってもクリストファー・ノーラン監督なので観ておかないと!と思ってチェックしてみました。観た感想は「そこそこ面白いけど、ノーラン監督のヒーローものだったらバットマンの方が面白かったかな…」という感じ。ノーラン監督得意の「人間臭いヒーローの裏の顔」がバットマンの方がしっくり来るんですよね。ただ、アクションの表現に関しては素晴らしく、その点は今までの映画に無い要素だったので、アクションシーンを観るだけでもこの映画は(その手の映画が好きなら)価値があると思います。

しかし、それより何より、やはりクリストファー・ノーラン監督作品で最も好きなのは『インセプション』です!(これが言いたくて『マン・オブ・スティール』を紹介しました!!) 哲学的テーマをあれだけのスペクタクルで描けるのは、ノーラン監督しかいないのでは?と思ってしまうほど。というわけで、チャーリー・カウフマンと対象的に、ノーラン監督の場合は脚本も本人で手がける方が良いのかもしれません(少なくとも僕は好き)。

『コーヒーをめぐる冒険』(2012)

いきなりミニシアター系の映画ですが、これはベルリンを舞台にしたドイツ映画で、日本での公開前に中村真人さんから教えていただいて知りました。映画についての詳細は中村さんのブログが詳しいのでそちらを見ていただきたいと思います。

とにかく、僕が住んでいるベルリンの街(しかも舞台となっているプレンツラウアーベルクやミッテはすぐ近所!)を舞台に、いかにもベルリンらしい人々が繰り広げるストーリー展開は、良い意味で「今っぽい」空気が漂っていて、濃厚な歴史と変化の激しい現代という両面を持っているベルリンならではの映画だと思いました。

ベルリンと言えば、多くの日本人は「重い歴史を背負っている街」とか「暗い」とか「クラブ・カルチャーの中心」とか、その程度のイメージが強いようですが、実際はだいぶ違って、かなり(良い意味で)いい加減で、ハッピーで、多様性がある街なのです。今後そういったベルリンの魅力を少しでもこのブログを通して伝えていきたいと思っていますが、この映画はそんなベルリンの魅力の一端を映し出している作品だと思いました。

『ビッグ・リボウスキ』(1998)

これは「今年観た」というか「今年も観た」映画です。コメディ映画の中ではダントツのお気に入りで、おそらく生涯これ以上のコメディ映画に出会えないと思っています。わざわざここに紹介したのは、僕の超オススメだからであり、今年の夏にベルリンの屋外シアターで鑑賞したからでもあります。大勢のベルリナー(ベルリンの人たち)に混じって、オープンな屋外シアターでビッグリボウスキを鑑賞し、大声で笑うひとときは何とも幸せでした。

↓屋外シアターの様子。このオープンな雰囲気がたまらないのです。

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この映画(というか、コーエン兄弟の作品全体に言えることですが)のギャグの特徴として、「あえてタブーに踏み込む」というのがあり、宗教的・民族的なタブーを不謹慎にもネタとして扱い爆笑を誘います。ベルリンで鑑賞して興味深かったのは、映画の中でドイツ人の民族的・歴史的な側面を揶揄するギャグのシーンだけは誰も笑わなかったことでした(僕はあやうく笑うところでした!)。

とにかく、この映画は最高なので、ギャグに飢えている人は是非チェックしてみてください。人によってはまったく笑えないかもしれませんが、この映画で爆笑できる人は僕と仲良くなれると思います。

まとめ

というわけで、僕が今年観た映画の中で印象深かったモノ(というか、思い出せるモノ)をリストアップしてみました。こうして振り返ってみると最新の映画は全然観てないので、来年はもう少しキャッチアップしていきたいと思います。

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