こんにちは。高田ゲンキ( genki119)です。
フリーランス入門書『フリーランスの教科書 1年生』の著者です。
日々フリーランスに関する発信をしているので、フリーランス志望者や駆け出しフリーランスの方からの相談に乗る機会も多いのですが、その多く(特にクリエイター系)の人たちの共通の悩みが「営業」です。
誰しも「営業はしたほうが良い」と頭では分かっているのに、なかなか一歩を踏み出せません。その最大の理由は、営業をしたことがないから。たしかに営業経験があるクリエイターは少ないし、経験が無いのに自分の商品(作品)を売り込むのは精神的なハードルが高いものです。
僕の場合は、偶然にもフリーランスになる前に会社員として(ほんの数ヶ月間ではありましたが)営業職を経験していたので最低限のマナーやノウハウがあり、そのおかげで営業に対する苦手意識がありませんでした。
今回は、そんな僕が数十回にわたる自身の営業活動から、「こんな点に気をつければOK!」という営業のポイントをお伝えしたいと思います。
① 言葉づかい
言葉づかいは、多くの人が営業に対して自信を持てない最大の要因です。特に営業経験どころか会社員経験もないクリエイターの場合などは、ビジネスの場でどのような言葉で話せばよいかわからないし、分かったとしても不慣れなので「うまく話せないのではないか?」というプレッシャーが強いからです。
この言葉遣いに関して僕が経験的に感じていることは
神経質になりすぎることはないけど、最低限の知識は持っておくべき
ということ。
というわけで、「ビジネス 言葉遣い マナー」などのキーワードでググって、言葉遣いを調べておき、基本的な受け答えなどをシミュレーションしておくことをおすすめします。
⬇例えばこんなサイトが参考になりそうです
また、言葉遣いに特化しているわけではありませんが、⬇こんな本を買って、言葉遣いを含めたビジネスマナーの基本をさらっておくのも良いでしょう。
② 度胸を持つ
ふたつめに大事なのは度胸です。僕からひとこと言うなら
ムダにビビる必要はない
…となりなす。
しかし頭では分かっていても、なかなか臆してしまうものでしょう。確かに、営業に限らず、度胸は経験を重ねるうちについていくものなので、これから始める人に「度胸を持て」と言っても「そんなの無理だよ…」と思うことでしょう。しかし実はそればかりではありません。度胸をつけるには、経験だけでなく、営業そのものをどう捉えるかが大事なのです。
その捉え方について書いたツイートが、こちらです⬇
営業に臆してるフリーランスに言いたいのは、「営業は評価される場ではなく、相性良いクライアントを探す冒険」ということ。時には相性が悪い営業先から酷評される事もあるけど、それを気にせず数を打って自分を必要としてくれる人を探すのが僕らの使命だよ。100否定されても1人に必要とされれば良し。
— 高田ゲンキ|イラストレーター/漫画家 (@Genki119) June 22, 2019
僕たちは学校のテストや受験、そして就職活動や資格試験等、多くの場面で自分の努力を数値化されて、その結果に対して合否の宣告をされ続けてきたので、営業に関してもそうした捉え方をしがちです。しかし、営業はそういったものとは全く別物です。もっと言ってしまうと、ビジネスの本質は、そうした試験などとは根本的にちがいます。
僕は「営業はナンパ」くらいに考えるほうが正しいと考えています。軽い気持ちで声をかけ、フラれても気にせずどんどん次に行く。その回転が速い人ほど相性良い相手に巡り会えるという点で営業はナンパと同じなのです(…という僕はナンパしたことありませんがw)。
③ スキルや商品での相手への貢献(を伝える事)
前項で書いた、「営業は受動的に評価されにいく行為ではない」という事を踏まえて、さらに営業を能動的にするために意識するべきことがこのスキルや商品での相手への貢献(を伝える事)です。
営業に行くからには、漠然と自分の商品や作品を見てもらって相手に評価を委ねるだけでなく、予め
① 自分のスキルや商品が相手のビジネスにどのように活かせるか
② その結果、どのようなメリットが見込めるか
を明確にしておき、自分から営業先に伝えるようにしましょう。
例えば僕の場合、イラストの営業に行く時は
① 相手の媒体(雑誌・書籍・webメディア等)に実際に掲載するイメージ
② その結果、売上や消費者からの反響等が向上する数値的な予測やその根拠
などを伝えるようにしています。もちろんこれは厳密なデータである必要はなく、それを聞いた先方がそうした実際の使用イメージやビジネス的なメリットをイメージしやすくなれば良い…と考えましょう。
①に関しては雑誌等に使われた状態をイメージしたモックアップ(使用例)を用意すると効果的なので、「ぜひ仕事を取りたい!」と思う営業先に関しては活用してみても良いでしょう。
モックアップに関しては、⬇こちらの記事が参考になります
④ 相手の時間を奪っている自覚
営業をするということは、相手(営業先の担当者)の時間を奪っているという事でもあります。持ち込み営業の場合はもちろんのこと、そうでない場合でも、最初のテレアポやメールの対応をしていただいたり、ポートフォリオを見てもらうためなどに、忙しい時間を割いてもらっているということを忘れてはなりません。
それを認識した上で、「それなら、なるべく時間を奪わないようにしなくちゃ…」と萎縮するのではなく、「自分に会ってよかった!と思ってもらえるようにベストを尽くそう!」と考えましょう。
ポートフォリオを妥協なく作ったり、場合によっては営業先に合わせてポートフォリオをアレンジするのも良いでしょう。
相手について調べられることは調べてから会うこと
また、何より大事なのはその営業先の企業や創業者や担当者などに関して、ネット上で調べられることは調べて知っておくということです。
これは営業に限らず、会いたい人に会う時には共通して超重要です。詳しくは⬇こちらの過去記事をご参照下さい。
⑤ 相手を楽しませる事
前項で「自分に会ってよかった!と思ってもらえるようにベストを尽くそう!」と書きましたが、どれだけ準備万端でも、相手に不快さを感じさせてしまっては「会ってよかった」と思ってもらえないし、仕事ももらえないでしょう。せっかく自分に時間を割いてくれるのなら、その時間が相手にとって楽しいものになるようにベストをつくしましょう。
前項で説明した通り、相手に関してよく調べて話が盛り上がりやすくするのも大事だし、ちょっとした手土産を持っていくのも良いでしょう(ただし、相手に気を遣わせない程度に!)。
⑥ そのために、まず自分が楽しむ事
そして、実は相手を楽しませるために最も大事なのは自分も楽しむということです。これも営業に限ったことではありません。
たとえば音楽や舞台などを想像した時に、舞台上で演じている人が客の目線を意識しすぎて緊張や萎縮していたら、見ている方もソワソワして楽しめないということは分かると思います。対人のコミュニケーションも同様です。まず自分が楽しむこと。そして、自分が楽しむだけでなく、相手も楽しませること。その相手の喜びを、また自分の幸せとして感じて楽しむこと…という良いサイクルを作ることで、自分も相手も楽しめる幸せな時間を作ることができるのです。
もちろん、どれだけ意識しても、相手との相性によってはそれが難しい場合もあります。なので、それを理解した上でベストを尽くせばオーケー!と考えましょう(しょせんはナンパと同じですから)。
ただ、ひとつだけ自分が楽しむために誰にでもできる事があります。それは
前日の夜によく寝ておくこと
…です!
どれだけ相性の良い相手でも、自分が寝不足で朦朧としていては楽しい会話はできません。営業前日は早めに就寝してよく睡眠をとり、ベストな体調で営業に臨めるように心がけましょう!
とにかく楽しもう!
以上、僕が経験的に学んだ営業で押さえておくべき6つのことを書いてみました。
営業というと「怖い」「緊張する」という人が多いですが、フリーランスでなければなかなか経験できない事なので、最大限楽しんでしまいましょう。特に大企業の立派な社屋に行く時などは、それだけでテンション上がりますよ! そんな不純(?)な楽しみ方でもいいので、とにかく楽しんでしまった方が営業そのものも肩の力が抜けてうまく行き、結果的に仕事につながりやすいのです。
営業、頑張って下さいね! 応援してます🤓
こちらも宜しくおねがいします!
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