日々、SNSやブログで情報発信をしていると、多くの方から「どのように情報収集をしてますか?」という質問をいただきます。近年ネットの発展に伴い情報の多様化・細分化・無料化が急速に進んでいますが、まさにそのような情報過多が原因で、効率的な情報収集をすることが逆に難しくなっているのを感じています。
そこで、本記事では僕がどのように情報収集をしてきたのか、そしてネットが発達した現代においてはどのように情報収集をするのが良いかについて書きたいと思います。
僕らの世代は雑誌で情報を得ていた
主に僕は、
- イラストやデザインのこと。またその業界について
- DTPやwebの知識
- ビジネス全般について
- パソコンやネットの理解や使い方
などに精通しており、こうした情報をブログやSNSや書籍などで発信しています。
では、そもそも僕はどのようにそういう分野の情報収集をしたのか?と思い巡らしたところ、(それは、もう20年も前のことですが)最初に僕が情報収集をした手段は雑誌を読むことだったのです。
特に最初にMacを買ってからフリーランスとして独立するまでの4年間(2000年〜2004年)は、
- イラストレーション
- MacFan
- MdN
- デザインの現場
- DTPワールド
- MacPeople
などの雑誌を毎号買っては熟読したものでした。
当時はバイト生活や薄給の会社員デザイナーをしていた時期だったので、一冊1000円以上もするこうした雑誌(専門誌は高いのです)を何冊も買うのは懐へのダメージが大きかったですが、それでも自分に必要な情報の手がかりがあるかもしれないと思い、投資だと思って必ず買い、払った金額以上の価値を得ようと必死で読んでものでした。
多くの雑誌は休刊・廃刊に
そうした雑誌は、どれも特定の分野や業界の知識を得る手段としては秀逸でしたが、時代の変化でその多くが休刊や廃刊になってしまいました。
実際、⬆に紹介した6誌も、そのうち4誌が休刊になっています。
休刊になったのは、3〜6。特に『MdN』は僕がイラストレーターになるきっかけを与えてくれたデザイン雑誌だったので、休刊は残念でした。
無くなって分かる雑誌の有用性
ネットが発展して雑誌が売れなくなる時代になり、いつしか情報はネットで無料で手に入れるものという認識が一般的になりました。しかし、ネットの情報は玉石混交だし体系だってまとめられているわけでもないので、この時代に何かを始めようとする若い人たちは、その分野の精度の高い情報にどうやってアクセスすればよいか分からず混乱してしまっている事が多いようです。
ネットというのは非常に便利で可能性に溢れたものですが、このような事態を目の当たりにしてみると、雑誌というのはつくづくよく考えられた情報プラットフォームだったのだと思わされます。もっとも、失ってから気づいても、もうその時代も媒体も戻ることは無いのですが…。
この時代だからこそ、雑誌を有効活用しよう
しかし、一方でこの時代においてもまだまだ健在な雑誌もあります。
⬆で挙げた6誌の中では
- イラストレーション
- MacFan
の2誌が、現在も刊行を続けています。
『イラストレーション』誌は、イラストレーター(志望者)必読!
雑誌イラストレーションは、イラストレーターなら知らない人はいないイラスト業界誌の最老舗であり権威です。特にイラストレーション誌上コンペのザ・チョイスは、一昔前は売れっ子イラストレーターになるための登竜門と言われて、憧れの存在でした。
『イラストレーション』誌はそんなわけで業界誌の権威なので、本当に活躍してる人しか掲載しません。つまり、これを常にチェックしておくことでイラストレーションの最前線や、現在のトレンドを最低限チェックすることができます。
もちろん掲載されなくとも活躍しているイラストレーターはたくさんいますが、ひとつの業界の常識や共通言語としてこうした媒体をチェックすることは非常に重要です。
バックナンバーもチェックしよう
また、雑誌『イラストレーション』はこちらのページからバックナンバーをチェックできます。自分が目指したいイラストレーターを見つけたら、過去のイラストレーション誌に載っているかどうかチェックして、特集などに登場している号があれば買うようにすると良いでしょう(僕はかつてそうしていました)。
『Mac Fan』は、Mac初心者必読!
そして、Macに特化したパソコン情報誌『Mac Fan』もまだまだ健在。
僕は20年来のMacユーザーでMacにかなり精通しており、日々Macに関する発信をしたりMacに関しての質問をもらったりもしますが、そうしたMacに関する知識の基盤はこの『Mac Fan』から得たと言っても過言ではありません。
今でも、Macを買ったばかりのMac初心者には「『Mac Fan』を一年間くらい購読して熟読すれば、Macの理解はかなり深まる」とアドバイスしています。
そんな『Mac Fan』、なんとKindle Unlimited対象になっており、アンリミ登録者は最新号もバックナンバーも読み放題で閲覧することができます。
Kindle Unlimitedの通常月額が980円でMac Fan(月刊誌)の定価が900円前後なので、これだけでもアンリミの元がほぼ取れてしまいます。もちろんアンリミ登録者はその他の雑誌や漫画や書籍の対象商品も読み放題なので、超おトクと言えます。
『MdN』もバックナンバーを読める!
そして、前述した『MdN(エム・ディ・エヌ)』ですが、こちらも休刊になったもののバックナンバーの多くをKindle Unlimitedで読むことが可能です。
⬇これとか超オススメです
『MdN(エム・ディ・エヌ)』とは?
『MdN(エム・ディ・エヌ)』を知らない人に向けて簡単にその雑誌について説明します。そもそも「Macintosh designers Network」を由来とした誌名のとおりMacユーザーの主にデザイナーに向けた雑誌でしたが、やがてMacやデザイナーに限らず幅広い層に向けてクリエイティブ業界の情報を扱うデザイン専門総合雑誌となり、数年前までは「デザイナーなら誰もが知っている雑誌」のひとつでした。
なお、今でも版元のエムディエヌコーポレーションは存在しており、デザイン関連の書籍を多く出版しています。
また、休刊後はwebメディア『MdN DESIGN INTERACTIVE』でクリエイター向けの情報発信をされているので、クリエイターはこちらも必見です。
まとめ
いかがでしたか?
たしかに雑誌全盛だった20年以上前と比べると、現在は雑誌数も少なくなり情報収集が難しくなっていると言えるかもしれませんが、その一方、かつてでは想像もできなかった便利で安価なサービスも続々と登場しています。そうしたテクノロジーやサービスをフル活用する事で、当時と同等かそれ以上に効率的な情報収集が可能なのです。
本ブログでも、これからも更に便利な情報収集術をシェアしていきたいと思っています。
工夫して効率的な情報収集をしていきましょう🤓
コメント