2006年鹿児島・屋久島の旅 ③ (2006年3月14日・屋久島2日目)

当初、屋久島で行ってみたい所は3個所だった。縄文杉と白谷雲水峡、そして大川の滝だ。このうち縄文杉は最優先事項。そして大川の滝は昨日既に行ってしまった。そういうわけで、今日は白谷雲水峡に行けたら…と思い朝早く起きてみたのだけど、外は生憎の雨。気温もひどく寒いし、なにより僕の体の疲れが抜けきっていない。この調子で無理して雲水峡に行き、体調を崩して縄文杉登山が出来なくなったらマズいと思い、白谷雲水峡は断念することにした。そして二度寝。

次に起きたのは午前11時近くだった。12時間以上寝てスッキリしたけど、とにかくひどくお腹が空いている。急いで身支度をして車に乗り宮之浦方面に車を走らせた。ガイドブックに載っていた「かぼちゃ家」の屋久島ラーメンがどうしても食べたかったのだ。

354788_1656407241

天気はまだ雨。暴風と雨にあおられながら宮之浦に着いた。かぼちゃ家は県道沿いなのですぐに見つかった。

サバでだしを取って味噌味に仕立てた屋久島ラーメンを注文してみる。いざ食べてみるととてもおいしかった。ボリュームもたいへんなものだが、昨晩の夕飯を抜いたのであっという間に平らげてしまった。

354788_659429239

 

354788_2007834189

 

しばらく宮之浦でお土産屋さんなどをめぐってから安房に戻ることにした。安房の山中にある屋久杉自然館という施設に行ってみようと思いついたのだ。また車で安房に戻る。その途中雲の切れ目から青空が覗き晴れて来た。束の間の晴れかもしれなかったので、とりあえず安房港に行って空を見渡してみた。西の空から晴れて来ているので、もしかしたらこのまま晴れてくれるかもしれない。

354788_2551412111

期待を胸に山の中腹にある屋久杉自然館に向かう。

354788_4145665769

駐車場に車を停めて、木々の中を歩いて行くと突然、屋久杉自然館が姿を現した。なんだか不思議な建物だ。 ここで屋久杉の歴史や特徴について色々知る事ができた。ある程度知識を持ってから実際に触れるとまた違った見方も出来るはずなので良かった。

354788_1817465507

近くの「森の茶屋」でコーヒーを飲み、少し休憩。隣の席では女の子の5人組がにぎやかにおしゃべりに興じていた。卒業旅行か何かだろうか。

354788_936090052

僕の後から入ってきた年配の男性が店員に尋ねていた。

男性:「千尋(せんひろ)の滝はここからどのくらいですか?」

店員:「車だったら30分もかからないですよ」

それを聞いて、僕も千尋の滝に行ってみることにした。少しのお土産を買ってお代を済ませて外に出ると、空はすっかり晴れていた。

千尋の滝に行くにはけっこう坂を登らなくてはいけなかった。尤も車なのでラクチンなのだが、かなりの高さまで登ったと思う。あまり標識も出ていなかったので、本当にこっちでいいのだろうか?と心配になった頃、急に視界が開けて千尋の滝の駐車場についた。そこから展望台に登ると果たして千尋の滝は姿を現した。大川の滝ほど近くには見えないけど、大自然の中で豊かに水をたたえる滝の姿は圧巻だった。きれいに晴れ渡った空と相まってとても印象ぶかい光景だった。

354788_196904589

当初、天気が悪かったらそのまま尾之間(おのあいだ)の温泉に行こうかと思っていたのだけど、尾之間方面に車を走らせるにつれ、ますます空は輝きを増すばかりなので計画を変えた。実は縄文杉とならんで行きたい場所がもう一ケ所あったのだ。それは永田いなか浜という場所。屋久島の西側に位置するこの海岸は屋久島で一番きれいな夕焼けが見れる場所として有名らしい。夕焼け配達人としては行かない訳にはいかないと思っていたのだ。そして、この天気…まさに夕焼けは僕に微笑もうとしていた。

島の南側の道を走るとモッチョム岳がよく見えた。

354788_4012790902

354788_1573195959

尾之間を通り抜けて昨日の大川の滝にさしかかろうとしたとき、傾きかけた太陽が信じられない空を演出し始めた。雲の後ろから今まで見た事も無いような強烈な後光を放ち始めたのだ。

354788_3010035610

思わず車を止めてシャッターを切った。そして、急いで永田いなか浜に行かなくてはいけないと悟った。

354788_3894205089

大川の滝(現在地)は屋久島の南西にあるのに対して、永田は北西に位置している。その間の距離はわずか15kmほどなのだが、この地域だけ世界遺産指定地域に属しているため道が他の地域より極端に狭く、クネクネと曲がりくねった山道が続くのだ。西部林道と呼ばれるこの道は案内図によると車で通り抜けるのに50分間かかるとのことだった。そんなに経ったら日が沈んでしまうかもしれない。とにかく急いで車を走らせた。幸い山道の運転は得意なのだが、世界遺産指定地域だけあって、走っていると目の前に野生の鹿や猿が飛び出してくるのでやみくもに飛ばせない。慎重になるべく早く運転し、35分ほどで西部林道を抜けることが出来た。

いなか浜を目指して車を飛ばし、見つけた駐車場に車を停めて浜に下りると信じられないような光景が目に飛び込んできた。オレンジ色の天使の階段が強烈な光を放って海に降り注いでいたのだ。西の空が雲に覆われているので頭上の空は青い。波はうねっていて自然の広大さや力強さを惜しげもなく呈していた。その浜に僕は一人立ち尽くしてしばらく呆然と見入ってしまった。

354788_3583333722

354788_3485800557

354788_3447638544

354788_1848554505

354788_931265033

夕焼け配達人冥利に尽きる光景を写真におさめ、僕は宿への帰途についた。永田と安房は屋久島の正反対。それでも車で1時間ほどで帰ることができる。

最初は素泊まりで予約したのだけど、宿の食事があまりにもおいしそうだったので、2日目だけ夕飯をつけてもらうことにしたのだ。そういうわけで、腹ぺこの僕は夕飯に期待して宿に戻った。

宿に戻るとほどなく夕飯の準備が整い、僕は食堂で一人夕飯を食べた。この食事が本当においしくて驚いた。

354788_4222503178

3日目の夕飯

食事が終わると時刻は8:00になろうとしていた。まだ尾之間温泉は営業している。

満腹になった僕は再び車をとばして尾之間に向かった。月明かりが照らす誰もいない県道を南に走らせ、尾之間の月見橋交差点から細い道に入ると尾之間温泉があった。ここは町民は無料で使用できるらしく、町の子どもからお年寄りまで和気あいあいとお湯につかり楽しくおしゃべりをしている様が印象的だった。そしてお湯もとても気持ちよく、濯いでも石けんが落ちていないのではないかと思うほど肌にまとわりつく独特のお湯だった。温泉につかっていると昨日会ったレンタカー屋さんも入ってきたりして挨拶を交わしたり…と地元の人たちとの裸の付き合いが楽しい時間だった。

宿に戻ると、今日縄文杉まで登ってきた…という3人の女の子と話をする事ができた。東京の大学生らしいが明日帰るため予定の延期が出来ず強行的に今日登ったのだと言う。天候の悪さもあってかなり苦戦したらしい。登る前に色々参考になる話が聞けて良かった。

そして就寝。

明日は早いので、お酒も飲まずに早々に寝た。

4日目につづく

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA