今日(2019年12月3日)は、僕ら夫婦のベルリン生活7周年記念日です。
ふだん、こういう個人的な話や移住ネタはあまりこのブログには書かないのですが(書くとしたらnoteかTwitterが多いです)、今日は特別な日だし色々と胸に去来する思いもあったので、少し書いてみようと思います。
2012年12月3日、僕らはベルリンに来た
7年前の今日、僕は妻とふたりでベルリンに来ました。
日本出国直前には、移住の報告のために⬇こんなブログも書いています。
ベルリンは日本からの直行便が無かったので(※)成田発のスカンジナビア航空機に乗って、コペンハーゲン空港経由で17時間くらいかけてベルリンに来ました。
その日のことは今でもよくおぼえていて、とにかく出国準備や移動で疲れ果てていたし、日照時間が短い上に街灯も少ないベルリンの街の暗さに「もしかして僕らはとんでもない場所に来てしまったんじゃないか…?」と不安を募らせたものでした(今思うと、日本の夜が明るすぎるだけで、ベルリンの夜はそれほど暗くない)。
その年は欧州全体がものすごい寒波で、翌日(4日)も氷点下の極寒でしたが、借りた部屋にインターネットが無かったので(しかし、仕事のデータを送るために絶対に必要だったので)、凍結した道を凍えながら歩いて大型電器店に行き、店員さんとお互いに慣れない英語でやり取りしてプリペイドSIMを買いに行ったのを、今でもよく覚えています(ヘッダーの写真も移住直後の雪が積もったベルリン市内の景色です)。
夫婦ふたりだけでスタートしたベルリン生活
よく、「どうしてベルリンに移住したのか? 親しい人が現地にいたのか?」と聞かれるのですが、実は当時ベルリンには親しい人どころか知り合いさえ誰もいませんでした。
それでもベルリンを移住先に決めた理由は、フリーランスのクリエイターでもビザが取りやすいという情報を聞いたから(その他にも理由はたくさんあったけど、移住先としてベルリンを選ぶ決め手となった最大の理由は、これなんです)。今と比べるとネット上の情報が圧倒的に少ない時代だったので半信半疑でしたが、とにかくドイツのフリーランスビザやアーティストビザは、日本で必要書類を揃えた上で現地入りをした上でビザ無しで滞在できる3ヶ月の間に外人局(ビザを発行する役所)の予約を取り、申請をして発行してもらう必要があるとのことだったので日本からベルリンにいるコンサルタントに連絡を取り、必要な情報をもらって準備してからドイツに渡ったのでした(ちなみに、最初の部屋もこのコンサル経由で契約しました)。
ちなみに、この最初にお世話になったコンサルの方にはベルリン生活初期にいろいろと助けてもらいましたが、現在は残念ながらこの方のビジネスの方向性が不審な方向に行ってしまったので関わりはなく、コンサルタントが必要な方には別の人を紹介することにしています。この辺りの詳細は、近日公開予定のnote記事にて書く予定です。
そんな状態でスタートしたベルリン生活だったので、本当に心細かったし、寂しく不安でした。とは言え、ひとりではなく夫婦ふたりだったので、孤独ではなかったことが何よりもの心の支えになりました。
結局、渡独から1ヶ月半ほどで無事にビザを取得することができ(いわゆるアーティストビザという種類の長期滞在ビザ)、そのままドイツに滞在することが叶いましたが、結局このほとんど友達のいない状態は、その後半年以上続きました。当時は世界の果てにふたりで来てしまったような拠り所の無い不安定な状態だと感じていたこの時間も、しかしながら今思うと現実感の無い不思議な愛すべき経験だったと思っています。
7年経った今の僕のベルリン生活
そんな何も無い状態から始まった僕らのベルリン生活。当初は「いつまで居ることができるのか…」と不安が大きかったものですが、結局そのまま今日までベルリンで生活し続けてこれました。そして、あれから7年経った今、僕らの生活がどうなったかと言うと…
7年前の今日、妻とふたりでベルリンに来ました。初ベルリン(僕にとっては初ドイツで初ヨーロッパ)初日が生活だったのでワクワク1割で不安が9割だったけど、7年経った今は家族も増えて良い仲間もたくさんいて毎日スケボーで街じゅう走り回れてる。7周年記念日の今日も、いつも通り楽しく過ごします。 pic.twitter.com/7kQ9yF8O1X
— 高田ゲンキ (@Genki119) December 3, 2019
⬆この、今朝のツイートの通り、ベルリンで家族が増え(2016年11月に息子が誕生)、良い仲間にも囲まれ、ベルリンを所狭しとスケボーやカーシェアや公共交通機関で動き回る毎日になりました! あの日の僕らは想像すらできなかった素晴らしい日常です。
あの頃の僕らが今の様子を見たらきっと泣き崩れるだろうし、今の僕は不安を乗り越えてこの街で生活を始めたあの頃の僕らを褒めてあげたい…、そう思った一日でした。
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